パソコンが遅いと感じた時、対処法は?

パソコンを長く使っていると、性能が落ちてくる、重くなると感じるようになるという記事を書きました。
「パソコンの耐用年数って?寿命はどれくらい?」

ここでは、パソコンが遅くなるとはどういうことなのかと、対処法について考えていきます。

 

時間が経つと遅くなるとは?ディスクアクセスに時間がかかっている可能性

使い続けると物理的な劣化というよりも、ハードディスクに記録しているデータを読みだすのに時間がかかるようになる事も考えられます。

ハードディスクの構造というのは、磁気データが記録されている円盤と、磁気データを読み出すヘッドがついているアームで構成されています。

レコード盤とレコードプレイヤーのイメージです。
(もはやこの例えも通じないかもしれません)

Photo by benjamin lehman on Unsplash

パソコンを使い続け、保存しているファイルが増えてくると、ディスク装置に書き込んでいるデータを削除したり、また削除された部分に書き込む、ということが繰り返されます。
時間が経って、書き込みと削除が繰り返されると、記録されているデータがあちこちに散らばってしまうことになります。

一つのファイルなのに、ディスクの円盤内ではいくつかの離れたエリアに散らばって記録されているということが起こりえます。
データを読み取ったり、書き込んだりするときに、アームがあちこちのエリアに動く必要が出てくるので、時間がかかるようになります。

使っているうちにパソコンが重くなる(時間がかかる)というのは、このような事も一つの理由です。

業務用で使用されているデータベースシステムですと、データの保存領域を定期的にメンテナンスすることがあります。
こういった断片化をなくして記録データを整列して、読み取りがスムーズにできるようにするためです。

Windowsでは、デフラグというツールがありますが、あんまり効果は期待できないように思います。
長い時間ハードディスクを動かしてデフラグすると、物理的な劣化が早まるという話も聞いたことがあるので、私はやりません。
やっぱりきれいにしたいと思ったら、OSの初期化か再インストールがいいのかなと思います。

 

買い替える前に検討したいこと

パソコンの動作が遅くなったら買い替えるべきなのでしょうか。その前に対処できることを考えてみます。

メモリを増強するのも手です

ここまではハードディスクに着目しましたが、メインメモリが不足してきてディスクアクセスが増えるということもあります。

コンピュータは、ディスク装置から、メモリ上にプログラムやデータをロードしたうえで処理を行っています。

十分なメモリがあれば、プログラムの起動時に一度ロードしてくれば済むのですが、実行する処理量が多くなると、メモリ上に入りきらなくなったプログラムやデータを、その都度、一時的にディスクに退避する仕組みがあり、その仕組みが何度も使われるようになって、コンピュータの動きが遅くなるのです。

ですので、メインメモリを追加したり、大きな容量に取り替えるというのも一つの対応策です。
メモリの交換なら、OSの再インストールも必要ないので、難易度は低いです。

ハードディスクからSSDへ交換する

OS再インストールとか、データの移行が必要になりますが、
ハードディスクをSSD(ソリッドステートドライブ)に取り換えることで、体感速度はかなり向上します。
SSDの中身は、半導体メモリチップです。
ディスク装置へのアクセスが格段に速くなるので、まるで別人になったかのようにサクサクになります。

ただし、OS再インストールやデータの移行が伴うので結構めんどくさいですが。

余計な常駐ソフトを止める

あまり使わないソフトウェアが常に動いてないでしょうか。
特に日本メーカー製のパソコンにありがちなのですが、購入時から余計なソフトウェアが起動するようになっている場合があります。
パソコンの起動にやけに時間がかかるとか、起動してしばらくは操作が重いようなときは、このケースが考えられます。
これらのソフトウェアを停止すると、ちょっと改善されるかもしれません。

やり方を説明すると長くなるので、ここでは記述しませんが、
「Windows10、重い、常駐ソフト、停止するには」
などで検索して調べてみると、解決策が見つかると思います。

まとめ

一昔前だと、ソフトウェアの進化が早く、パソコンのハードウェアがすぐに耐えられなくなる時期が続きました。
必要メモリもどんどん増え、インターネットが普及して静止画像だけでなく動画といった大きなデータを処理するようにもなりました。
それを追いかけるようにCPUを含むハードウェアもどんどんスピードアップしてきました。
メガバイト、メガヘルツの世界があっという間に1,000倍となり、ギガバイト、ギガヘルツの世界となりました。

でも、ここ10年くらいは、そのスピードが緩やかになったように感じます。
スマホの買い替えサイクルも長くなったような気がします。

Webサイトの閲覧や、YouTubeの視聴が主な用途ならば、4~5年前のパソコンでも十分使えます。
加えて、書類の作成にエクセルなどの表計算ソフトが使えればいいということであれば、たぶん大丈夫です。

2万円くらいで購入した中古のノートパソコンでも十分だったりしますので、見積書や請求書作成など、事務仕事にしか使わない場合は特に、費用を抑えて上手にパソコンを使いましょう。

では

元システムエンジニアで元バリスタ、元タクシー運転手。 現在は会社員で、システム運用、PMとかやってます。

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